東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2008年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2009年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2009年度の目標6.業績目録7.あとがき

4. 東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2009年度の目標 >> 外来部門

外来部門 活動報告

外来部門は患者さんに対する当科の顔であり、できるだけ円滑に質の高い医療を提供すべきと考えています。昨年1年間における初診患者は3801名、再診患者は37262名であり、初診担当一人、再診担当3〜4人で考えますと、1日平均初診14人、再診133人を対応しています。
主要検査についてですが、超音波検査、尿流測定などを検査技師2人体制で行っておりマンパワーが足りない中、非常によくやってくれていると思います。少しでも負担を軽減するため、問題なければ中央検査室の超音波検査を依頼するようにしています。膀胱鏡は1日3〜4件、透視検査、処置は週2回ですが8件、前立腺生検は週1回ですが6〜7件、今後は週2回を検討しており、現在約2カ月待ちの状態も改善されてくるものと思われます。昨年と比較して尿流測定、残尿測定はそれぞれ2206件(昨年+579件)、3112件(+890件)と激増しております。

外来では電子カルテ導入後5年目になり、カルテを使いこなすスタッフが多くなったせいか、30分あたり3〜4人対応する先生も増えてきています。しかし、その一方で予約外患者に対する明らかな枠が当科のシステムでは決まっておらず、基本的には予約外の該当する日には午前中の再診患者を制限するなどの処置をとるなどのやりくりに苦労する場合もあります。また、手術療法、放射線療法などを希望する新患も増えるため、薬物療法で安定している患者さんは余丁町クリニックなどの他院で通院していただき差別化を図って、大学での新規患者さんへの対応する容量を増やしてきています。同様な理由で移植患者の場合も特別な場合を除いて原則的に余丁町クリニックに通院して頂く事にしています。
各ブースには看護師がおらず、医師一人で診療、予約などをおこない、車いすなどの対応もせざるを得ない時があるため、事務、ヘルパー、看護師と毎月連絡会を開催し問題点を皆で協議、共有するようにして連携を強化しています。これらの方々との連携があってこそ円滑な外来業務が可能であり、この場を借りてお礼を申し上げます。
処置室はDMセンターと共用のため、DM,腎センターの膨大な外来患者が毎日押し寄せています。一昨年から点滴ができる看護師が育成され、業務改善がされてきています。またゾラデックス(R)の注射の看護師による施行も、全スタッフに指導し導入しております。当初看護師が施行するのに苦情がくるかと考えていましたが、医師が来るまで待たずに済むことが予想以上に歓迎されています。やはり待ち時間とはサービスの質をかなり落とすようです。また、病院の方針で可能な限り薬剤の取り置きを廃止するなどの処置がとられております。

前立腺生検では、periprostatic anesthesiaが有効で、疼痛の除去に貢献しています。また、ニューキノロン、セフェム耐性大腸菌による急性前立腺炎に対する予防として感染症科と協議し、心内膜炎予防に準じてカナマイシンの少量投与を昨年より導入しています。また初回生検で陰性だった症例で、MRIで腹側に腫瘤が同定された患者さんには局所麻酔を追加し経会陰生検も追加しています。MRIの造影画像、拡散画像により内腺およびその周辺からの発生した癌をよく検出できています。
透視検査、処置にはベッドフリーの医師が少なく、病棟班に週ごとに交代で施行してもらっています。病棟医の先生方にはかなりの負担をかけてきたことになりますが、2009年度より外来班が発足する予定であり、このあたりの業務は改善されるかと思われます。
ESWLはこれまでのドルニエの機器を更新し、シーメンスの最新機器が導入されました。今後結石部門での収益増加につながるものと思われます。
以上2008年度における外来部門の活動状況をかいつまんでご報告しました。冒頭で述べましたが、外来は当科の顔であり、研修、収支のうえでも泌尿器科にとって重要な部門と考えます。そのうえで改めて事務、ヘルパー、看護師との連携、情報の共有化の重要性を認識した1年でありました。この辺りをさらに強化しながら清水新外来医長に引き継いで頂ければと思います。1年間有難うございました。
尾本和也

[ ページトップへ戻る ]
外来医長 2009年度目標

2008年度は病棟医長として、毎日のベッドコントロールに追われていましたが、今年は外来医長となる予定です。昨年はやめることなく続けられました。今年は舞台を外来に変えて、がんばりたいと思います。
外来医長の役目として以下のことがあります。
(1) 外来カンファレンスの司会とマネージメントがあります。
(2) 術前カンファレンスの司会とマネージメントがあります。
(3) 手術の予定をたて、担当医や術者や助手を決めなければなりません。
(4) 手術の調整をしなければなりません。
(5) 外来の業務が円滑に運ぶように、看護師さんやクラークさんといろいろ調整しなければなりません。
(6) 外来でトラブルが発生したときには、リスクマネージャーの医局長とともに、解決をはからなくてはなりません。
(7) ESWL(体外式衝撃波結石破砕装置)の管理と、ESWL施行に関するさまざまな業務も並行してしなければなりません。
(8) 外来医長の兼務としての電子カルテ委員の業務として、電子カルテの不具合の報告と、電子カルテ会議への出席をしなければならず、その結果を皆に報告せねばなりません。
以上のほかにさらに業務は増えてくると思います。
今年度の目標としては以上の業務をきっちり遂行することにつきます。
病棟医長の時もそうでしたが、外来医長の業務の遂行には、泌尿器科医局員の協力のみならず、外来看護師さんやクラークさんやヘルパーさんの協力も必要不可欠です。
また関連病院の先生方も紹介等でお世話になるのは確実です。
是非とも皆様のご協力よろしくお願いいたします。
そうしないと今年もやっていけません。今年1年何卒よろしくお願いいたします。
清水朋一

[ 前のページへ戻る ] [ ページトップへ戻る ]

Copyright (C) The Society of Urological Disease at TWMU All Rights Reserved.