東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2012年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2013年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2013年度の目標6.業績目録7.あとがき

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東京女子医科大学東医療センター 骨盤底機能再建診療部 活動報告・2013年度の目標

骨盤底機能再建診療部は2011年1月より発足し、2012年は2年目を迎えました。専任はまだ私ひとりなので、泌尿器科診療部長中澤速和臨床教授のご理解の元に、山下かおり助教、伊藤和代助教、水谷一夫助教に兼任していただき、多方面にわたってお手伝いいただきました。

年間手術件数は腹圧性尿失禁、骨盤臓器脱、間質性膀胱炎を中心に、2011年の116件から2012年は141件に増えています。2011年8から開始した日暮里クリニックにおける自費診療の骨盤底筋訓練も月5−6例のペースで行っており、最近はbiofeedback療法も取り入れています。

腹圧性尿失手術はTOT手術kitであるMonarcTMが9月に承認され、症例の増加を期待しています。2013年4月の日本泌尿器科学会総会では、伊藤(和)先生による一般演題「MonarcTMを用いたTOT手術の治療成績について」が予定されています。また、これまで学会発表していた尿道括約筋不全に対するTVT手術とTOT手術の適応に関しては、「Value of maximum urethral closure pressure in predicting the outcome of tension-free vaginal tape and transobturator tape procedure.」が日本排尿機能学会の英文雑誌LUTSにacceptされました。

骨盤臓器脱は適応を吟味して慎重にTVM手術を行っており、軽度直腸瘤を伴う子宮脱に対しては後方帯状mesh挿入を取り入れており、山下先生が本年3月のTVM研究会にてシンポジストに選ばれ発表したほか、6月の日本女性骨盤底医学会でも発表を予定しています。

間質性膀胱炎も増加しており、私は2011年9月からInternational Continence Society (ICS)の事業であるChronic Pelvic PainのWorking Group Memberとなっていますが、11月にRome Consensus Conferenceおよび本年3月の第3回国際間質性膀胱炎研究会で間質性膀胱炎の薬物療法および膀胱水圧拡張術に関して教育講演をしました。本年10月の日泌東部総会では、本院の小内友紀子助教にシンポジストをお願いしています。

以上のごとく、Female Urologyに関しては私ひとりでは発表しきれないネタが沢山あります。今後泌尿器科医はもちろん、婦人科医や直腸肛門外科医も専任医師として領域を拡大し、本当の意味での骨盤底再建診療部にしたいというのが野望です。

巴 ひかる

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