東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2018年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2019年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2019年度の目標6.業績目録7.あとがき

1. はじめに

巻頭言

昨年9月には、2年間にわたった本院のすべての病棟の耐震補強が終了し、ようやく落ち着いて仕事ができるようになりました。キャンパスでは学校の建築が急ピッチで進められており学校の建築が終了次第本院のメイン病棟の建築に取り掛かる予定となっています。現在、やや予定よりは遅れ気味ですが基本構想の立案中です。

昨年と同様に東京女子医科大学泌尿器科診療は、これまでにも増してさらに大きな伸びを見せています。腎移植は週3件体制から4件体制を目指しましたが手術枠の一部縮小もあり3件体制のままです。しかし、戸田中央病院、八千代医療センターでは月3件行わないといけない状況になりつつあり泌尿器科グループとしては年間200件近い症例となりつつあります。ロボット支援下腎部分切除手術が週6-8件、ロボット支援下前立腺全摘出術が週2-3件と症例数を増加させ、2018年の年間のロボット手術は356例で、日本一になったようです(正式統計ないため各種データからの推定です)。特に腎癌は昨年に引き続き年間331例とダントツの日本一となりました!さらに女子医大での年間のロボット手術は356例となりこれも非公式ながら日本一の症例数となったようです。

昨年4月からは外科系の12疾患、泌尿器科では膀胱癌がダビンチ手術の保険適応となり、昨年の本院でのロボット支援膀胱全摘手術も10例を超えています。本院ではXi2台、Si1台の日本で一番多い3台体制となっていますが、婦人科、呼吸器外科の症例が増えており曜日によってはロボットがやや不足気味になっています。八千代、東にそれぞれSiが1台あり、戸田中央病院、常磐病院にそれぞれ1台と泌尿器科チーム全体で7台のダビンチが稼働していることになりますが近い将来にロボットを増やす必要性が出てきそうです。ロボット支援手術の導入に伴い術後管理も簡素化しており、ほぼ3-5日での退院が可能となっています。

昨年もご報告しましたように東医療センターは足立区への2021年の移転が決まり実地設計も終わり3月10日に起工式が行われます。総病床数は450ベッドとなり、地域のがん診療拠点、災害対応拠点、小児・周産期医療拠点、救命救急診療拠点としての役割が期待されております。近藤教授が赴任して2年たちましたが、手術症例数が激増しておりロボット支援腎部分切除術は年間253件と全国でも1番目の症例数となっています。

八千代医療センターも一昨年、増床され501ベッドとなり、ユニット系の新設などもあり大きく発展しています。ダビンチも現在週1-2件の手術が行われています。また、腎移植症例も千葉県内の最も大きかった移植施設が腎移植をやめたことから急に症例数が増加してきており、月3例の腎移植を行う必要性が出てきており、徐々に月3例体制に移行しつつあります。

研究面では、一昨年赴任された雑賀先生(理学博士)が中心となり、石井医師はじめ多数の大学院生がしっかりと研究を進めておりそれらの成果は一流の英文雑誌に多数採用されております。毎年1-2名の大学院生が進学して基礎研究を頑張っており非常に期待しています。

本院では医療者、とくに医師の働き方を変える労務改善のための大改革が進行しています。本年4月からはICタグによる出退勤管理が厳重に行われ労務管理の厳格化が実行されます。勤務時間は変形労働制が基本となりますが、超過勤務ゼロを目指して働き方の大きな改革を計画しています。

最後に、昨年同様、院長としての激務を行いつつ、何とか週2回の外来、週3-5件の手術、いろいろなジャーナルの査読、学会準備などを行うことができているのは泌尿器科のスタッフの先生方はじめ泌尿器科チームの献身的な助力があってのことと心から感謝しています。

今年も更なる飛躍を期して、医局員の皆さんとともに「至誠と愛」の理念のもと大きく飛躍していきたいと思います。

2019年3月
ロスアンジェルスからの帰国の機中にて
田邉一成


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