東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2014年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2015年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2015年度の目標6.業績目録7.あとがき

1. はじめに

はじめに

昨年の医療事故から、近々2回目となる特定機能病院の取り消しがほぼ固まりつつあります。この事態を重くうけとめ医療安全の推進に医局員全員で取り組むことが必要であり今年の最大の目標とすべきと思っています。安全な診療を行い一刻も早く社会の、そして患者さんの信頼を取り戻すことが重要と思います。泌尿器科としても決して後ろ向きになることなく安全な診療を続けていくように心がけたいと思います。

人材の交流、流動性もこれまでになく大きな流れとなりますます活発になってきています。昨年は、野崎先生が順天堂大学泌尿器科に准教授として栄転され、さっそく本年4月には第一例目となる腎移植が行われました。さらに、鈴木真理先生は国立成育医療センターに小児泌尿器科スタッフとして赴任され、長らく中断していた腎臓移植が再開されています。
八千代医療センターでは乾先生が赴任され昨年7月から腎移植がスタートしすでに10例の腎移植が行われました。昨年、大阪大学より赴任されました奥見先生は腎移植チーフとして活躍してもらっています。このようなスタッフの外部から招聘は今後とも続くことになると思いまが、このような流動性により新たな外部の血が女子医大泌尿器科に注入されることにより、より活発な、より強力なグループが出来上がってくるものと信じています。医局員の先生方が自分たちの枠だけにとらわれず、自由に人材交流するなかで鍛えられ、刺激を受けグループ全体が活性化することを強く望んでいます。

ダビンチ手術はますます増加の一途を辿り、本院では毎週2件の前立腺がん手術、2−3件の腎部分切除術が施行されています。常磐病院ではすでにロボット手術が200例近くなり毎週2件前後の症例が行われています。戸田中央病院でも毎週2件前後のロボット手術が行われており、各施設のスタッフがロボット手術の修練を行っておりすでに独立してロボット手術が行える術者は10名近くになっています。当科では、懸案であった後期研修医によるダビンチトレーニングが、常磐病院で開始されておりすでに後期研修医がダビンチ手術の術者としてトレーニングを受け始めています。

研究に関しては、研究室が巴寮の仮の研究室から本部棟へと移動が終わり研究環境が大幅に改善されました。大学院生も10名近くになりさまざまな研究が進んでいます。移植関連のみでなく腫瘍関連でもいくつかのプロジェクトが進んでおり成果が大いに期待されるところです。
後期研修の過程に1年前後の研究室配属を義務化する案も今年から実行に移されると思います。研修の過程で一時期きちんとした基礎研究に取り組むことはその後の長い臨床医生活に非常に大きな意味があると確信しており何とか基礎研究室配属を推し進めていきたいと考えています。
最後に、この4月からわたくしが院長に就任しており医局員の教育に十分な時間が割けなくなっていますが、今年の夏ごろには一段落してまた、皆さんと一緒に臨床に研究に取り組めるようになると思っています。

今年も更なる飛躍を期して、医教員の皆さんと、革新的、かつ大胆な試みに挑戦していきたいと思っています。皆さん前を向いて一緒に進みましょう。

2015年5月 ATCへ向かう途中のシカゴにて
田邉一成


[ 前のページへ戻る ] [ ページトップへ戻る ]

Copyright (C) The Society of Urological Disease at TWMU All Rights Reserved.