東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2014年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2015年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2015年度の目標6.業績目録7.あとがき

5. 関連および協力施設 活動報告・2015年度の目標 >> 常磐病院

常磐病院2014年活動報告

◆ときわ会グループのこれまでの震災後の取り組み

ときわ会の震災後の地域医療の取り組みとして、1)最先端の医療の提供、2)被ばく医療への取り組み、3)各大学機関との業務連携、共同研究の3つに力を入れ、いわき市民はもちろんのこと、浜通りといわれる原発事故被災者のみなさまへより良い医療が提供できるように心がけてきた。

◆福島県いわき市の医療状況(人口の増加と勤務医師不足)

いわき市の人口は、震災後大きく増加した。いわき市の人口は、平成26年4月現在32万5千人である。これに加え、震災後は、福島第一原発周辺自治体より少なくとも約2万4000人の人々が避難され居住している。また原発作業や除染作業にかかわる作業員が一時的な滞在にせよ、数千名規模でいわき市に滞在していると考えられる。
またいわき市では医師不足が顕著である。いわき市の人口10万人あたりの勤務医数は、160.4人であり、全国平均219.0人、県平均182.6人を大きく下回っている。
このように人口の増加と勤務医師数の不足により、いわき市では医療の需給のアンバランスが起こっており、特に救急医療が崩壊寸前となっている。

◆常磐病院の新たな取り組み

常磐病院では、救急医療充実のため様々な取り組みを開始した。救急部門の立ち上げや救急棟の新設を通し、少しでも多くの救急患者受け入れを目指す。平成27年4月より、常磐病院に救急専門医1名、救急専門の看護師1名配属となる。また泌尿器科医が、救急診療のスキルを身につけるため、私を含め常磐病院より2名の医師が、いわき市立磐城共立総合病院の救急部門に研修に行っている。

◆訪問診療の拡充

救急診療に力を入れると入院ベッドの不足が発生する。ベッドを空けるための一つの方策として、訪問診療を充実することにより、これまで入院加療が必要とされていた患者を在宅で診療できる。常磐病院では訪問診療専門に行っていただく医師を4月より1名配属する。訪問診療専門医師によってより濃度の高い診療を在宅で行っていく予定である。

このように、ときわ会グループでは最先端の医療から救急医療、訪問診療まで幅広く診療を行うことによって、地域医療に少しでも貢献する所存である。皆様方には、今後とも尚一層の御指導、御支援を賜りますようお願いしたい。

新村浩明

[ 前のページへ戻る ] [ ページトップへ戻る ]

Copyright (C) The Society of Urological Disease at TWMU All Rights Reserved.