東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2022年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2023年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2023年度の目標6.業績目録7.あとがき

5. 関連および協力施設 活動報告・2023年度の目標 >> 常磐病院

常磐病院 活動報告

2022年の常磐病院のトピックは、基幹型臨床研修病院として2名の初期研修医を初めて受け入れたことです。当初、2名の受け入れ枠にフルマッチし安心していましたが、1名が国試に落ちてしまいどうなるかと思っていました。幸いにも追加募集をかけたところ1名の応募があり、初年度として無事2名の初期研修医でスタートすることができました。

大学卒後まもなくの若い医師が常磐病院で働くことで、現場に大変な活気が出ています。医師もコメディカルスタッフも、初期研修医を指導するのが初めての人間が多く、よい緊張感が病院に生まれました。2023年度は、初期研修医の受け入れ定員を3名に増員し、現在の所フルマッチしています。めでたく国試に合格すれば、4月からは5名の初期研修医と1名の福島医大のからのたすきがけ研修医の計6名を受け入れる予定です。ささやかな願いとしては、研修医のうち一人でも常磐病院泌尿器科プログラムを選択してもらえないかと期待しています。そのため泌尿器科研修では、全力で泌尿器科の魅力を感じてもらえるよう楽しい研修を心掛けています。

専攻医は、女子医大から中村先生と宮坂先生の2名に加え、4月から東邦大学から1名の派遣をいただきました。2021年9月からは、福島医大腎臓内科よりバスキュラーアクセス手術の研修のため1名の専攻医の派遣をいただいています。2019年に1名の泌尿器科医が開業し抜けたので、これまで少ない人数で多くの手術の対応で大変でしたが、専攻医が増えたことで少し余裕をもって臨床にあたることができました。2023年4月からは東邦大学からもう1名増員の予定ですので、これまで忙しくてできなかった泌尿器診療や学会報告などに力をさらに入れていきたいと考えています。

臨床面では、4月よりMRI超音波融合前立腺生検装置(BioJet)を導入しました。これは、MRIで指摘されるがエコーでは見えなかった前立腺癌を、MRIの画像とエコー画像とを融合し生検することで、癌の正診率を上げることができます。これまでHoLEP症例において、術前系統的生検で悪性所見がなくても、HoLEPの標本で癌が見つかることが度々ありました。大きな前立腺において、このTarget生検を導入することで癌の診断率の向上に期待しています。

このHoLEPにおける癌の診断率に関しては、昨年、阪野先生より論文を発表していただきました。

Detection rate and variables associated with incidental prostate cancer by holmium laser enucleation of the prostate. Int J Urol. 2022 Aug;29(8):860-865.

これまで常磐病院泌尿器科では、数多くの手術を行ってまいりましたが、なかなか臨床成績をレビューすることができていませんでした。本論文に続き、今後はさらに臨床結果を論文にできればと考えております。これからも皆様に変わらぬご指導を賜ればと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。


目標

  1. いわき医療圏以外からの患者獲得
  2. 論文作成
  3. 専攻医医確保

新村浩明


[ 前のページへ戻る ] [ ページトップへ戻る ]

Copyright (C) The Society of Urological Disease at TWMU All Rights Reserved.