東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 講演会一覧設立趣意書会則
東京女子医科大学泌尿器科 腎泌尿器癌研究会 The Society of Urological Disease at Tokyo Women's Medical University
■ 2024年度年報
ホーム1.はじめに2.医局構成・新入局員紹介3.東京女子医科大学腎センター泌尿器科および関連病院入院・外来・手術統計4.東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2025年度の目標5.関連および協力施設 活動報告・2025年度の目標6.業績目録7.あとがき

4. 東京女子医科大学泌尿器科学教室 活動報告・2025年度の目標 >> 前立腺腫瘍センター

2024年 前立腺腫瘍センター活動報告

本年も前立腺部門は飯塚を中心として小針先生、蓑田先生の協力を得て実務を担当いたしました。実質的に膀胱癌を含め下部尿路腫瘍グループとして活動しています。

臨床面では、前立腺全摘の症例数は39例、放射線治療件数は総数54例(IMRT 22例, 定位照射15例、進行前立腺癌照射4例、救済照射13例)という過去10年で最も低調な結果でした。近年、大学が世間をお騒がせした風評による影響を真正面から受け、関連施設以外からの新患の紹介がほぼ皆無となりました。さらに関連施設でも患者さんが本学への紹介を忌避されるという状況を耳にする中、どこでも受けられる前立腺癌治療ではやはり訴求力が乏しいのだと痛切に思い知らされました。原点に立ち返り当科webサイト前立腺部門の再構築を予定し、尿禁制に圧倒的な優位性を占めすレチウス腔温存手術や治療日数が圧倒的に少ない定位体幹部照射(stereotactic body radiotherapy SBRT)をはじめとして当院の特色を大きく打ち出すコンテンツの充実を図り増患に励みたいと思います。長年否認されているMRI融合前立腺生検導入に関しても継続して申請してまいります。

また、前立腺肥大症に対する低侵襲治療としてWAVE治療を開始しました。従来のTUR-P、HoLEPを代替する可能性があり、ウロリフトと比較して手技の簡便さと重篤な合併症の少なさが特徴です。特に前立腺癌放射線治療後の排尿障害に対する治療オプションとしたいと考えております。現在は安全性を考慮し全身麻酔で施行していますが、静脈麻酔と鎮痛剤により1泊での治療とする予定です。こうした良性疾患に対する低侵襲治療も含めて前立腺疾患に対する治療を包括的に提供できるよう、より一層精進したいと存じます。

新年度以降も引き続きご指導のほど宜しくお願い申し上げます。

文責 飯塚


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