尿路結石部門

現在、戸田中央総合病院（以下、戸田中央）に勤務しているため、戸田中央での尿路結石診療活動について報告いたします。
当院では、例年約100例の内視鏡的結石破砕術症例を施行しており、本年も同様の症例数となりました。特に移植腎尿管結石に対する手術では、大学より清水先生にご指導を賜り、御礼申し上げます。

現在、戸田中央には後期研修医が2名在籍しています。教育面においては、砕石術の術前評価、術式や使用物品の選択、尿管鏡の操作技術、腎盂内圧の管理、さらにはレーザーによる結石破砕方法まで、包括的な教育を心がけています。特に、尿管への愛護的な操作、尿管アクセスシースの挿入、嵌頓結石や到達困難な結石（difficult ureter）への対応など、尿管損傷や術後尿管狭窄を予防するための重要なポイントについて、指導に力を入れております。また、教育の一環として、メーカーの協力を得てVRゴーグルを活用したTUL手術勉強会を実施しました。今後はドライボックスを用いた軟性尿管鏡操作のハンズオンも予定しています。破砕術だけでなく、結石性腎盂腎炎症例に対する基本的なドレナージ手技やその管理についても、日々研鑽を重ねています。

学術面では、移植腎結石破砕症例に関する論文を報告しました。詳細は業績ページをご参照ください。また、戸田中央での結石症例の検討を進めており、立木先生を中心に今後の学術発表に向けた準備を進めています。

引き続き、安全かつ確実な結石破砕治療を実践できるよう、一つ一つの症例に真摯に向き合ってまいります。今後ともご指導ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。

八木澤隆史